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画像参照元:ゲオ宅配レンタル
おい金坊!なにしてんだ、こんな夜遅くまで起きてちゃいけねえぞ?
よしっ!じゃあな、おとっつあんが面白え話をしてやるから、寝ながら聞きな・・・
いいか?むか~し、むかしってんだ・・・
むかしむかしっていつ?
ん?いつぅ?いつってそりゃおめえ・・・むかしむかしだよ・・・
な?あるところにだ・・・
どこ?
ど、どこっておめえどこだっていいじゃねえか・・・
そんなことはないよ、何区何番地何丁目って色々あるんだから!
んん・・・んなことはどこでもいいんだ!な?おじいさんとおばあさんがいたんだよ!
おじいさんとおばあさんの名前は何て言うの?!
な、名前!?名前はおめえ・・・ねえんだよこの話には・・・
名前ないの!?どうして?
どうしてって・・・お前貧乏だからないんだよ・・・
貧乏だから名前がないの?
あはは!じゃあおとっつあんは昔から名前がないんだね!
うるせえこの野郎・・・さっきからおめえは黙って聞いてなよ!いいか?
おじいさんは山へ芝刈りに・・・おばあさんは川へ洗濯へ出掛けた・・・
すると川から大きな桃がどんぶらこどんぶらこ流れてきてな?
おばあさんそれを持ち帰って割ってみると、中から男の子が出てきた・・・
この子に桃太郎という名前を付けるとこの子がどんどん大きくなって、犬とサルとキジを連れて、鬼ヶ島に鬼退治に出かけたんだな・・・
そして悪い鬼をやっつけて、宝物を持ち帰っておじいさん、おばあさんと幸せに暮らした・・・あぁめでたしめでたしと・・・
な?どうだい!?面白いだろ?
・・・
なんだいこの野郎・・・
ここで本当はおめえがすっかり寝てて、あぁ子供なんてのは罪がねぇやってこう言うことを言うんだよ・・・
なんで寝ねえんだよ・・・
なんで寝ないって・・・
おとっつあんの話を聞く前だったら寝れたかもしれないけど、おとっつあんの話聞いたら寝られなくなっちゃいました・・・
目が覚めちゃいました・・・
どうして?
どうしてってこれ桃太郎って話でしょ?
そうだよ・・・
この桃太郎がもっと深~い話だって分かってて話してる?
なんでいその深い話ってのは・・・
むかしむかしあるところにってね、これわざとぼかしてあるんだよ?
だってそうでしょ?色んな土地の子供が聞くんだから、どっか土地決めちゃったらその土地の話になっちゃうじゃない?
だからわざと、むかしむかしあるところにってぼかしてあるの・・・
へぇ~そうなんだ・・・
それでおじいさんとおばあさんと言うのは、本当はおとっつあんとおっかさんの話をしているんだよ?いい?
へぇ~・・・
おじいさんは山へ芝刈りにってこれね・・・父の恩は山よりも高し・・・
おばあさんは川へ洗濯にって、これは母の恩は海よりも深い・・・
だけど海がない所もあるから川ってことにしてあるの・・・
ふ~ん・・・
それで川上からどんぶらこどんぶらこ桃が流れてきて、この桃を割ってみたら、子供が出てきたってねぇ・・・
桃の中から子供が出てくるわけないでしょ!?
はい・・・
桃から子供が出てきたら、果物屋の店先は赤ん坊だらけになっちゃうんだよ!?
よく考えておくれよ・・・これはね、桃と桃の間から生まれてきたってことを言ってるの・・・
うん・・・
それで大きくなって、鬼ヶ島へ鬼を退治に出かけたってね?
途中でもって犬とサルとキジをお供にってこれにもちゃんとわけがあるんだよ?
へ~・・・
犬と言うのは三日飼われるとその恩を忘れない・・・
サルはサル知恵があって知恵がある・・・
キジは勇気がある・・・
この三匹を智・仁・勇と例えてるの!
この智・仁・勇を持って世間で宝物と言ったらなに?
信用でしょ?だから信用というものを勝ち取って人間として立派に生きましょうということを言ってるの!
そういうことをなんとな~くなんとな~く教えてるのがこの桃太郎というお話なんだよ?
分かったのおとっつあん!こういうのを分からないで話されると子供の方が困っちゃうんだよおとっつあん!
分かったの!ねえおとっつあん!
おとっつあん?
zzz・・・zzz・・・
あ~・・・おとっつあん寝ちゃったよ・・・
親なんてのは罪がねぇや・・・
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桃太郎を聞いて
そもそも私自身もなぜおじいさんが山へ芝刈りに行き、おばあさんは川へ洗濯に行くのか理由は分かりません。
いつの間にか、おじいさんは山へ行くものなんだ、おばあさんは川へ洗濯に行くものなんだと自分で決めつけてしまっていたのかもしれません。
自分の中にある常識を疑うことは自分の人生において重要で、自分の中にある常識を疑うのは意外と難しいです。
「そんなの当たり前じゃん」と自分が思いすぎていて、疑う余地すらないと無意識に感じているからです。
そんな時には、一度、自分が無邪気な子供に戻ったつもりで、「ねえなんで今そう思ったの?」「どうしてそういうことをしたの?」と自問自答してみてもいいかもしれません。
子どもは大人よりも経験値はありませんし、知識量も少ないですが、向上心・好奇心に関しては世界中の誰よりも高いものを持っています。
子どもと触れ合うことで無邪気さに心奪われるのは、どこかで自分もそうなりたいと思っているからかもしれません。
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