落語【水屋の富】のあらすじを優しく解説!

落語 あらすじ

一言で「水屋の富」を解説すると…

ハナシカ
ハナシカ

千両富(宝くじ)に当たった水屋が、お金の隠しどころに迷い悪夢にうなされる噺。

主な登場人物

水屋
水屋

千両富を当てた水屋です!

隣人
隣人

水屋の金を盗んだヤクザの下回りです!

水屋の富の詳細なあらすじ

深川で水を売る水屋は、重労働で収入も少なく、貯えもない生活を送っていた。年を重ねて体力的にも厳しくなり、このきつい仕事をやめて、何か商売を始めたいと考えるようになったが、元手がなく実現できないでいた。

そんなある年の暮れ、当たるとは思わないまま、千両富を一枚買ったところ、なんと千両の大当たりを引き当てた。春まで待てば千両全額を受け取れるが、すぐに八百両を受け取ることもできる。水屋は八百両でも十分な額だと考え、すぐに八百両を受け取り、長屋に戻った。

しかし、今度はその大金をどこに隠すかで悩み始める。押入れや神棚の上など、どこに置いても不安が残り、持ち歩くには重すぎる。

最終的に、水屋は畳をはがし、縁の下の丸太に太い釘を打ち込み、そこに八百両を包んだ風呂敷包をぶら下げることに決めた。

これで安心した水屋だったが、夜になると泥棒や強盗に襲われる悪夢を見て、一睡もできない。

翌朝、竿を使って縁の下の風呂敷包が無事か確認してから商売に出かけるが、通りすがりの人々が皆怪しく見えて、なかなか仕事に向かえない。

遅刻してお得意先を回ると、「遅いじゃないか!」と怒られ続ける日々が続く。

仕事を終えて長屋に戻ると、竿で縁の下の風呂敷包を確認するのが唯一の楽しみであり、同時に心配の種でもあった。

毎晩、八百両を盗まれる夢や、命を狙われる悪夢に悩まされ、心安らかに眠ることはできなかった。早く代わりを見つけて仕事をやめたいと思うが、なかなか見つからない。

ある日、長屋に住むヤクザ者が、水屋が毎日朝と晩に縁の下に竿を差し入れていることに気づき、怪しむ。水屋が仕事に出かけた隙を見計らい、ヤクザ者は忍び込んで畳をめくり、縁の下にぶら下がっている風呂敷包を発見する。

中身を確認すると大金で、ヤクザ者は喜んで風呂敷包を抱え逃げ去ってしまった。

その晩、疲れて帰宅した水屋は、いつものように縁の下に竿を差し入れるが、何の手応えもない。慌てて家の中に入ると、畳はめくれ、風呂敷包は消えていた。

水屋「あぁ!金がない!・・・これで苦労がなくなった」

水屋の富を聞くなら

水屋の富を聞くなら「古今亭志ん朝」

小気味よいテンポと聞き取りやすいメリハリのある声質が特徴の古今亭志ん朝。水屋の夢に出てくる登場人物は多彩なため、志ん朝の演じ分けが輝く。

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