一言で「置泥」を解説すると…
ハナシカ
泥棒しに来た男に巧みな言葉でお金を置いていかせる噺。
主な登場人物
泥棒
長屋に泥棒に入った男です!
男
泥棒に入られた男です!
置泥の詳細なあらすじ
夏の夜、戸締りが不用心な時期は、泥棒にとって絶好の稼ぎ時。
そんな中、一人のまぬけな泥棒が、ボロボロの長屋に忍び込む。家の中で寝ていた男を脅して金を出せと言うが、男は全く動じないどころか、「泥棒なら安心だ。金なんか全然ないよ」と、全く慌てる様子もない。
泥棒はさらに脅そうとあいくちを見せつけるが、男は「殺せ」と挑発してくる。話を聞くと、男は大工で、仕事に必要な道具箱を質に入れてしまい、2円がないため仕事ができず、生きていてもしょうがないから殺してくれと言う。
これに驚いた泥棒は、「2円くらいならどこでも工面できるだろう」と励まし、2円を渡して道具箱を取り戻すように言う。しかし、男は「2円じゃ足りない、利息が3円ついている」とさらに要求し、泥棒から追加で3円をせしめる。
これだけでは終わらず、男は着物の質料に3円、食べ物代に1円まで要求する。
泥棒が渋々応じる中、男はついに「家賃が5つ分溜まっていて、それも払えないからもう殺してくれ」と言い出す。結局、泥棒は持っていた11円すべてを男に巻き上げられてしまい、すっからかんになる。
泥棒がやっとの思いで家を出ようとすると、男が呼び止める。
泥棒「まだ何か用か!」
男「季節の変わり目にまた来てくれ」
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