落語【反対俥】のあらすじを優しく解説!

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一言で「反対俥」を解説すると…

ハナシカ
ハナシカ

のんびりした老車夫と猛スピードの若い車夫に振り回され、東京を縦断してしまう噺

登場人物

客

人力車を頼んだ客です

車夫
車夫

年寄りの車夫です、焦りません・・・

車夫
車夫

とにかく俺の走らせる車は速ぇこと速ぇこと!

詳細なあらすじ

赤い毛布にくるまり居眠りしている年老いた人力車の車夫に、客が声をかけて万世橋から上野駅まで行くように頼む。ところが、その人力車はボロボロで、提灯はお稲荷さんから勝手に借りたものらしく、車夫は「底が抜けるから腰を浮かせたまま乗ってくれ」と、妙な注文をつける。

ようやく動き出したものの、その速度はあまりに遅い。若い車夫たちがどんどん追い抜いていく中、年老いた車夫は「若い者には花を持たせろ」と気にしない。さらに、年寄りの車夫にまで抜かれてしまうが、「年寄りは先がないから、花を持たせろ」と呑気に言う。

これでは上野駅にいつ着くか分からないと客が急ぐように言うと、車夫は「心臓が悪いので走ると死んでしまうかもしれない。もしそうなったら、弔いを頼む」と言い出し、客は呆れて途中の須田町で下車する。

別の若い車夫に「北へ行ってくれ」と頼むと、威勢よく動き出す。そのスピードは非常に速く、この前は急行列車を追い抜いたほどだと言い、「舌を噛み切るから黙って乗っていてくれ」と注意される。客は目をつむって歯を食いしばりながら乗るが、しばらくすると目の前の土手にぶつかり、なんと赤羽の荒川まで来てしまっていた。

行き過ぎたため「南へ行ってくれ」と頼むと、また猛スピードで走り出す。しかし、車夫は汗が目に入って前が見えず、またしても川に突っ込む。今度は多摩川だ。これで東京を北から南まで縦断したことになる。

客「今何時だ? 今夜上野の終列車に乗るんだ」

車夫「午前3時です!」

「終列車には間に合わない」

車夫「大丈夫です!始発列車には間に合います」

反対俥を聞くなら

反対俥を聞くなら「立川談志」

立川談志の「反対車」は、のんびりした老車夫と猛烈な若い車夫の対照的なキャラクターを巧みに描いた一席である。談志の鋭い観察力と独特の語り口で、緩急のある展開を鮮やかに表現し、聞き手を飽きさせない。スピード感とユーモアが詰まった、談志らしい名演である。

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