一言で「子別れ」を解説すると…
遊び好きの熊がたまたま元女房の子ども、亀に出会ったきっかけで元女房と復縁する噺。
主な登場人物
遊び好き、酒好きの大工の熊です・・・
熊の元女房です・・・
熊とかみさんの子どもです・・・
子別れの詳細なあらすじ
熊五郎は、神田竪大工町に住む腕の良い大工だが、大の酒好きで遊び人という評判がある。
ある日、96歳で亡くなった伊勢六の隠居の弔いに行き、山谷の寺で大酒を飲んで酔っ払ってしまう。
熊五郎の酔っ払いぶりをたしなめた近江屋の隠居に対して、熊五郎は「地獄や極楽なんてどうでもいい、近くの吉原の方が極楽だ」と冗談を飛ばし、吉原に行こうと誘うが、当然のように断られる。
周りからは「そんな金があるなら、家族に使え」と意見されるも、熊五郎は「俺の金をどう使おうと勝手だ」と怒り、弁松の弁当を懐に入れて寺を出ていく。
途中で隣町の紙屑屋の長さんに会い、今日は棟梁から前借りした50円があるから一緒に吉原に行こうと誘う。
途中、熊五郎が酔ってふらつき、どぶに落ちそうになると、長さんが背中を押さえるが、その拍子に弁当のがんもどきの汁が漏れ、ふんどしにしみ込んでしまう。
それでも熊五郎は「吉原に行くぞ」と決行し、見世に上がって酒を飲みながら遊ぶ。
遊女に弁当をあげようとするが、断られたことで腹を立て、さらに酔っ払ってしまう。
その後、熊五郎は番頭と共に茶室に使う木材を見に行く道中、以前の妻であるお徳のことや、息子の亀吉のことを思い出し、涙ぐむ場面もあった。
途中で亀吉に偶然出会い、熊五郎は亀吉に「今度のお父さんはお前を可愛がってくれるか?」と尋ねるが、亀吉は「お父さんはお前じゃないか」と返答する。
熊五郎は自分が離婚してからも亀吉を愛していることを伝え、50銭の小遣いを渡してウナギを食べに行く約束をする。
翌日、亀吉は約束通りにウナギ屋に行き、熊五郎と共に食事を楽しんでいると、お徳が店の前を行ったり来たりしているのに気づく。
亀吉が母親を座敷に招き入れ、熊五郎とお徳が再会するが、二人とも照れてしまい、なかなか素直になれない。
亀吉が「元のように3人で一緒に暮らしてよ」と一言言ったことで、熊五郎はお徳に頭を下げ、再び夫婦としてやり直すことになる。
お徳「こうやって夫婦が元の鞘に収まれるのも、この子のおかげだ。子は夫婦の鎹(かすがい)だね」
亀吉「あたいが鎹?それで昨日、おっかさんが玄翁でぶつと言ったんだ」
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