落語【ちりとてちん】のあらすじを優しく解説!

落語 あらすじ

一言で「ちりとてちん」を解説すると…

ハナシカ
ハナシカ

褒め上手の竹さんに比べ、皮肉な奴の寅さんが騙されて腐った豆腐を食べる噺。

主な登場人物

旦那
旦那

竹さんと寅さんにお膳を勧めた旦那です!

タケ
タケ

褒め上手の竹さんです!

寅

タケさんとはまるで反対の皮肉な性格、寅さんです!

ちりとてちんの詳細なあらすじ

横町の旦那は寄合のためにお膳を準備していたが、来るはずの予定だった人がお見えにならず、お膳を余らしていた。

そこで世辞が得意な竹さんを招いて昼間から一杯やろうとする。竹さんは、灘の生一本という酒を「幻の名酒」と褒め、鯛の刺身や茶碗蒸し、うなぎの蒲焼きまで、あらゆる料理を絶賛しながら楽しむ。

旦那もそんな竹さんの調子の良さに悪い気はしないが、隣に住む寅さんに対しては、料理をけなしてばかりの彼に一度仕返しをしたいと考えていた。

ちょうどその時、娘のお清が腐った豆腐を持ってくる。旦那はこれを寅さんに食べさせて懲らしめようと思いつく。

腐った豆腐に大量の唐辛子をふりかけ、まるで高級珍味のように仕立てる。これを「ちりとてちん」と呼ぶことにした。

呼び出された寅さんは、旦那の差し出すお膳を食べる。「たいしたことのない味」と言いながらすべて平らげてしまう。

「こんなものじゃ満足してくれないか」と前置きした旦那が寅さんに「ちりとてちん」を差し出し、台湾からのお土産だが、食べ方が分からないので教えて欲しいと聞いた。

寅さんは「知ってる」と自慢げに語り、本物かどうか見極めてやると大口を叩く。

そして臭いに顔をしかめながらも、竹さんは「本場の通は目で味わう」と言いながら腐った豆腐を口に運び、「涙が出るほど美味しい」と誤魔化そうとする。

旦那が「どんな味がした?と聞くと、

寅さん「ちょうど豆腐の腐ったような味がした」

ちりとてちんを聞くなら

ちりとてちんを聞くなら「柳家小さん」

ちりとてちんの見どころは、最後に寅さんがこの世の物とは思えぬ腐った豆腐を食べるシーンである。音源よりは映像で見る方が、小さんの福々しい顔が苦悶の表情に包まれる迫力が得られる。しかし、独特の間と想像力を掻き立てられる音源によっても小さんの演技力は十分に伝わる。

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「ちりとてちん」と台湾の臭豆腐(発酵豆腐)

「ちりとてちん」は落語の中で登場する架空の料理ですが、実は台湾には「臭豆腐(チョウドウフ)」という、本当に強烈な匂いの豆腐料理が存在します。


今回は「ちりとてちん」と臭豆腐の共通点、そして日本における発酵食品の文化について掘り下げていきます。

1. 「ちりとてちん」って本当にあるの?

落語「ちりとてちん」に登場する料理は、「腐った豆腐をからかうために作られた架空の珍味」 です。
しかし、実際には「ちりとてちん」という料理は存在しません。江戸時代の人々にとって、腐った豆腐を食べるなんて冗談にもならない ことだったからです。

しかし…台湾には、本当に「腐った豆腐」が存在する!

2. 台湾の臭豆腐(チョウドウフ)とは?

画像参照:くっさいけどクセになる!台湾で愛される「臭豆腐」の楽しみ方

臭豆腐(チョウドウフ)は、発酵させた豆腐を揚げたり煮たりして食べる台湾の名物料理 です。
独特の強烈な匂いが特徴で、台湾の夜市ではよく売られています。

● 臭豆腐の作り方

  1. 豆腐を塩水や野菜・発酵液に漬け込み、数日〜数週間発酵させる。
  2. 発酵が進むと、強烈な臭いを放つようになる。
  3. その後、揚げたり煮たりして食べる。

匂いは強烈だけど、味はコクがあっておいしい!
➡ 「腐った豆腐が美味しい」というギャップが、落語「ちりとてちん」のオチと似ている。

3. なぜ臭豆腐はあんなに臭いのか?

臭豆腐の強烈な匂いの原因は、発酵によって生じる硫黄化合物やアンモニア です。
これは、納豆やくさやといった日本の発酵食品とも共通する特徴です。

● 日本の「ちりとてちん」的な発酵食品

  • 納豆 → 大豆を発酵させ、独特のネバネバと匂いが特徴。
  • くさや → 魚を発酵させた干物。強烈な匂いで有名。
  • 鮒ずし → 発酵させた魚の寿司。酸味と匂いが特徴。

日本人にとっても、発酵食品は「臭いけど美味しい」ものとして受け入れられている。
➡ しかし、江戸時代にはまだ臭豆腐のような発酵豆腐はなかったため、落語では「腐った豆腐=絶対に食べられないもの」として扱われている。

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ちりとてちんの見どころは、最後に寅さんがこの世の物とは思えぬ腐った豆腐を食べるシーンである。音源よりは映像で見る方が、小さんの福々しい顔が苦悶の表情に包まれる迫力が得られる。しかし、独特の間と想像力を掻き立てられる音源によっても小さんの演技力は十分に伝わる。

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